妊娠中の肌トラブルは対処が難しい?その原因と安全な改善方法
妊娠中には急激に女性ホルモンのバランスが変化するので、身体や心、そして肌にもさまざまな変化が見られます。
妊娠したら肌がきれいになる女性もいれば、反対にさまざまな肌トラブルに見舞われてしまう女性も多いです。ホルモンバランスの乱れから起こる妊娠中の肌トラブルの症状や改善方法についてご紹介しましょう。
妊娠中の肌トラブルで多いのがシミやそばかす!
妊娠するとシミやそばかすで悩まされる女性も多いです。それまではシミそばかすが気になったことがない女性でも、妊娠したら一気にシミそばかすが増えたと感じる人が多いです。
妊娠すると女性ホルモンのエストロゲンもプロゲステロンもどちらも増加します。これがメラニン色素を生成する色素細胞のメラノサイトを刺激するので、シミそばかすが目立つようになると言われています。
女性ホルモンの分泌が増えることでメラニン色素も増えるので、少しの刺激でも色素沈着しやすくなりシミそばかすが増えやすく濃くなりやすくなるので注意が必要です。
徹底したUVケアでシミそばかす対策を!
妊娠中にはシミそばかすが発生しやすいので、UVケアはそれまで以上に欠かせません。
色素細胞のメラノサイトが刺激されるとメラニン色素が生成されるのは、そもそも肌を守るためです。摩擦などにも注意したいですが、何よりも大きな刺激となるのは紫外線です。
女性ホルモンの影響で少しの紫外線による影響でもシミそばかすが濃くなりやすいですから、外出時にはUVケアを徹底しましょう。妊娠中でも安心して利用できる刺激が少ないUVクリームを使って紫外線対策しましょう。
特に春から夏にかけては紫外線の量も増えるので、UVクリームを肌に塗るだけでなく日傘や帽子なども併用しましょう。
出来るだけ肌に紫外線を直接当てないように心がけましょう。
食品や保湿ケアでもシミそばかす対策が!
シミそばかす対策には抗酸化作用の高い食品を意識して摂るのも有効です。
ストレスや食生活の乱れなどで発生する活性酸素もメラノサイトを刺激して、シミそばかすを増やしてしまいます。妊娠中にはさまざまな環境の変化や身体の不調でストレスも大きくなり、活性酸素も活性化しやすいです。
シミそばかす対策のために、健康な身体のためにも抗酸化作用の高いビタミンCやビタミンE、アスタキサンチンやリコピンなどを積極的に摂りましょう。
ビタミンCはかんきつ類に豊富で、ビタミンEはナッツ類やカボチャ、ウナギなどに豊富です。
アスタキサンチンは鮭やカニ、エビに豊富で、リコピンはトマトやスイカなどに豊富です。野菜や果物、魚などを積極的にバランスよく摂れば、抗酸化作用のある栄養素もたくさん補給できるでしょう。
保湿ケアも大切です。メラニン色素が生成されても通常は肌のターンオーバーで排出されていきます。加齢やストレスなどでターンオーバーが遅くなることもシミそばかすの原因となります。保湿ケアはターンオーバーを整えるために大切です。
妊娠でかゆみや湿疹が出来ることも!
妊娠中にはかゆみや湿疹も起こりやすくなります。妊娠中にはホルモンバランスの変化による体質の変化から、それまで汗をかきにくかった女性でも汗をかきやすくなります。
特に夏場は汗をかきやすくそれによってかゆみや湿疹が現れやすくなります。
一方では、ホルモンバランスの乱れから敏感肌、乾燥肌になりやすいです。乾燥がかゆみをさらに悪化させ、それにより湿疹も悪化してしまうので注意が必要です。
肌を清潔にしてスキンケアは保湿を重視!
かゆみや湿疹が現れたら、まずは肌を清潔に保つように心がけましょう。
お風呂上りには乾燥しやすいので、低刺激の化粧品を使って保湿ケアをしっかりと行いましょう。入浴後には身体が温まりかゆみも強くなりがちです。
寝ている時にもかゆみが悪化しがちです。かゆいからとそのままかけば、かゆみはさらにひどくなり湿疹も広範囲に広がる恐れがあります。保冷剤をタオルで巻いたものを用意して、かゆみのある場所を冷やすとかゆみも治まります。
症状がひどければかかりつけの産婦人科に相談して!
保冷剤などで冷やしても我慢できないほどの強いかゆみがあるようなら、かかりつけの産婦人科の先生に相談してみましょう。症状がひどければ、産後にまで湿疹跡が残ってしまう可能性があるので早めに対処しましょう。
妊娠中でも問題のない軟膏や内服薬、保湿剤などが処方されます。妊娠中は出来るだけ薬は避けたいですが、しかしそうかといって悪化したかゆみや湿疹を我慢する必要はありません。
ひどいかゆみはストレスにもなりますし、産後に跡が残ってはいけないのでまずは医師に相談してみましょう。
一番気になる妊娠線はどうしてできるの?
妊娠中に気になる肌トラブルと言えば妊娠線でしょう。
妊娠5か月くらいから急激にお腹が大きくなる女性が多いですが、それに伴って皮膚も急激に伸びていきます。
お腹の中の胎児が急激に大きくなると同時に、母親の乳房や体つきも一気にふっくらと大きくなってきます。この時、皮膚はこれまでにない短期間で大きな力で引っ張られていきます。この皮膚の急激な伸びが妊娠線の原因となっています。
皮膚がどんどん引き伸ばされるものの、肌の内部にある真皮組織はそれについていくことが出来ず亀裂を作ってしまいます。この亀裂を起こした部分が妊娠線です。
経産婦の人や小柄な人、双子を妊娠している人、乾燥肌の人は妊娠線が出来やすいと言われているので注意が必要です。
妊娠線対策はまず保湿ケアを!
一度妊娠線が出来てしまうとそれを消すのはとても難しいです。ですからお腹が急激に大きくなる前、妊娠初期には妊娠線予防のために保湿ケアを始めるのがおすすめです。
妊娠線はお腹の他に、バスト、お尻や太もも、二の腕などにも出来やすいので、これらの部分を集中的に保湿ケアしましょう。
妊娠線対策用の保湿クリームもあるのでこれらを使うのも良いでしょう。潤いのある柔軟な肌を保つことが出来れば、急激に皮膚が引っ張られても妊娠線もできにくくすることが出来ます。
保湿ケアはお風呂上りに行うのが最適です。毎日たっぷり全身に使うので、大容量のクリームを選ぶのがおすすめです。
妊娠線を予防するには体重のコントロールやガードルなども!
妊娠線を予防するためには、体重が急激に増えないように体重コントロールも大切です。急激な体重増加はそれだけお腹も急激に大きくなるので、妊娠線も出来やすくなります。
つわりがひどかった人は妊娠5か月の安定期になると、今度は食欲がどんどんわいて食べ過ぎてしまう人も多いです。
このような急激な体重増加を避けて健康的に体重をコントロールするためには、バランスの良い食事と適度に身体を動かすことが大切です。決まった時間に散歩をしたり、マタニティヨガなどを始めるのもおすすめです。
妊娠5か月目くらいからは、大きくなるお腹を支えるためにマタニティ用のガードルや腹帯をする人も増えるでしょう。
ガードルや腹帯は、お腹を支えると同時に皮膚が強く引っ張られるのも防いでくれるので妊娠線を防ぐのにも最適です。
ガードルはサポート力が高いので、お出かけの時や仕事をしている女性におすすめです。腹帯はやさしいつけ心地が魅力で、どんな大きさのお腹にもフィットしてサポートしてくれます。
ホルモンの急激な変化で妊娠中にはかゆみや湿疹、妊娠線などの肌トラブルも発生しやすいです。
一時的なものなのであまり心配いりませんが、特に妊娠線は一度できたら消えないので早めに対処していきましょう。